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Yoshihiko Saito Photography

Milestones

場所はいつも気にしている。気にしていても気付かないから余計に気にしている。
地図に引かれた線上で実地の風景が一変することは無く、街はいつも緩やかに繋がっている。

今自分が住む場所は、40年以上前に丘陵地帯の森林を切り開いて造成された街。
ニュータウンや郊外といった言葉もその範囲の拡張と共に外側に去っており、
場所が抱えた履歴も少しずつ朽ちて行く日常に埋もれ気に掛けることも無い。

自らが曖昧に引いた線の中で、ただ記録することを繰り返す。
それによって立ち現れる里程標が指し示す、自分がどこにいるのかということを確認する作業として。


Milestones:
マイルストーン(ズ)、日本語で「里程標(りていひょう)」。
「距離を記して道路・線路のわきなどに立てた標識。転じて、物事の推移・発展の一過程を示すしるし。(引用:デジタル大辞泉)」