ブローニーフィルムのハードケース
フイルムというのは生モノである。更には圧力や傷にも弱かったりする代物。35mmフイルムは金属のパトローネで守られていますが、ブローニーフイルムは遮光用の紙が巻かれているだけなのでちょっとだけ注意してあげたい。
そこで、以前twitterで人柱レビューをして反響のあった、撮影の際に使用するブローニーフイルムのケースについてまとめてみます。
フジフイルム製
フジフイルムがかつて販売していた硬質プラスチックのハードケース(右画像・クリックで拡大表示)。フイルム5本を収納可能。時に販促用品になったりワゴンセールで山積みになってたりしたようですが、いつの間にか姿を消してしまった。
長く使っていると蓋がやや緩くなってくるが、合わせ部分にカッターでちょっと傷を入れて抵抗にして使っています。
しっかりした作りで壊れる要素も無く全く不満の無い道具。こういった細かな部分をフォローする用品が消えていく現状は何とも残念ですが、致し方の無い面も。
オークションなどで見かける機会も多く、「ブローニー ケース」などで定期的に検索してみると見つかるかと。
ただ、これでなくてはというモノではありませんので、変に高値で出ている物を買う必要は無いと思います。次のセクションから、安価な代用品を幾つか紹介しています。
次に紹介する代替品となり得るナンシーケースとの比較は、重さはほとんど同じ78g程度でフジの方が構造上気持ち小さい。
共に、フイルム収納部分には若干余裕があるので、撮影済みのフイルムを裸で収納して歩いているとスプールとケースがぶつかってちょっとカタカタと音がする。音が嫌な場合は、元の袋に戻してから収納すればOK。
メイホー・ナンシーケース
明邦化学工業が販売している軟質プラスチックの透明・半透明のケース(右画像・クリックで拡大表示)。これもブローニーフイルム専用かのように5本がぴったりと収まる。
透明なものの型番は「ナンシーケースM N-M」。「VS-704」という黒の半透明のものもあり、こちらは釣り用品として販売されているがサイズは全く同じ。重量もフジと全くと言っていいほど同じ77g程度と軽量だ。ホームセンターなどで扱っていることもあるようですので、近所で探してみるのも良いと思います。
上蓋を開く方式でロックがあることも加わって、使い勝手やフイルム交換の手早さはシンプルなフジの方が一歩上。ただ、強いて言えばというレベルの差異。
このロック部分とヒンジの耐久性がどうかな?とも思いますが、ぶつけたり無理な操作をしなければ簡単に壊れることは無いと思います。ナンシーケースは安価なのも大きなメリットですので、万が一の時は買い替えを。
遮光性が無いことを不安視される方もあると思いますが、ブローニーフイルムは裏紙で遮光されているので、一般的な使用環境に於いてケースが透明だという理由で感光してしまうことはありません。
撮影後、カメラからのフイルムの取り出しは直射日光を避けて、裏紙の巻きを緩みなくきちんと絞めてから止めておくことの方が重要だと思います。
Japan Camera Hunter製
フジフイルムのハードケースみたいなものが無いのかと思って検索して見つけたのが、Japan Camera Hunter製のもの。形状が少し異なるだけで機能的にはフジと同じで、黒・白・赤・青・黄など多彩なカラーバリエーションも用意されているようだ。
2016年頃からAmazonでも販売されており、黒・白・赤の3色から注文できる。価格も1000円少々と手ごろなので非常におススメです。
あるものを工夫したり自作したり
ハードケースハードケースと言ってはいますが、バッグの中でカメラやレンズの角が押しつけられることが無いように注意すけば、フイルムの側面に強い力が掛かることはそんなに多くないと思います。
元の紙の箱ではちょっと心配だし、更にバッグの中でバラバラになってしまわないようにという事なら、手元にあるちょっとクッションの付いたポーチなどを流用するだけでも十分効果があり効率的。
例えば、以前twitterでリプライくださった方は無印良品のポリエチレンケースを使ってるとのこと(以下引用:同モデルは販売終了しているようです)。
@TLR66s 俺は無印のこれ使ってます。なぜかブローニーが6本ジャストで入ります pic.twitter.com/b7iL0lb5F8
— Hitoshi Kanzaki/神崎仁 (@twitHitoshi) 2013, 6月 26
また、5本も撮らないという方にはブローニー1本用のプラスチックケースも多数販売されており、35mmフイルムのケースをつなぎ合わせて自作している方なども。
ただ、撮影の途中でフイルムが足りなくなるというのは非常に悲しいので、使うであろう1.5~2倍くらいの本数を持って出ると安心です。
「ブローニー ケース」でGoogle画像検索してみると、こだわった革製品や自作品、ポーチの流用例など色々なものが見つかりますので、参考にして自身に合ったものを探してみると良いと思います。
最後に
正直、ブローニーフイルムにハードケースが必需品という訳ではなく、紙箱のままでも収納場所に注意すれば大きな問題は無いとも言えます。コダックやフジフイルムの5本入りの箱はバッグの中でバラバラにもなりませんし。…なんて言うと元も子もありませんが。
なお、紹介した「ナンシーケース」の最初の情報は「No.65 時代遅れの便利グッズ♪ – カメラ談義 – textream」(リンク切れ)の書き込みから知ったものです。実際に私が購入してtwitterでレビューしたところ反響が大きく、フォローしてくださってる方から釣り用品としてブラックがある旨も教えていただいた次第。
ブローニーのハードケースについては、既にまとめて下さってる方が複数あるので今更書いても…とも思ったのですが、この最初の情報について明記しておきたかったという面も。
言いっ放しを先にまとめて下さった皆様、twitterの旧アカウント時代に情報を下さった各位にこの場を借りて御礼申し上げます。あざます!