写真展ご来場御礼と展示周りのよしなしごと

すっかり遅くなってしまいましたが、7月18日から31日に新宿の蒼穹舎で開催された私の写真展「Homeward」に多くのご来場を賜りまことにありがとうございました。

このブログを見て来てくださったという方にも連日のようにお声掛けいただき、印画紙の乾燥棚を実践している、ニコンサロンに通ってからの流れが役に立った等々、お声掛いただいた方だけでも10人以上いらっしゃって本当にうれしくありがたくちょっと恐ろしい次第でありました…。改めて御礼申し上げます。

さて、前回の展示終わりに引き続き「写真展ご来場御礼と~」シリーズ。
…シリーズなのかはさて置き、前段に展示の裏側の話と気付きごと、後段に写真展を開催する側・見る側について重箱の隅をほじくるような内容を書いてみようかと思います。

まだ作品アーカイブページを作成していないので「?」な文章も多いかと思いますが、自身の覚え書きの面もあるためご容赦を。

今回の写真展の雑記帳

なぜ蒼穹舎だったのか

写真展会場は新宿御苑前にあるギャラリー蒼穹舎。
雑居ビルの1フロアを半分に仕切って、半分がギャラリーでもう半分が写真集売り場という珍しい構造の会場です。

前回の展示後まず考えたのは会期。自分が見に行く立場になって考えた場合、一週間という展示期間はあまりにも短かい。また、二週間であっても日曜が休みといった場合だと、平日仕事なら見に行けるのは二回の土曜のみと限られてしまう。
蒼穹舎は二週間で休み無しというスケジュール。二週間休み無しというギャラリーは多くないが、比較的お客さんが少ない月曜日を休みにしているところは幾つか。

会期以外にも、新宿東口という写真ギャラリーが集まっている立地は非常に重視した。著名な作家ならともかく、無名の集客力の無い人間にとっては「ついでに」見てくれる環境というのも非常に有効かなと思って。
そりゃぁ、誰かに見てもらうために写真をやっているわけではないが、誰も来なくても結構だなんてメンタルは持ち合わせてない。この辺の整合性の無さはナカナカ難しい所です。

更には、写真編集者として著名な蒼穹舎代表の大田通貴さんに写真を見ていただきたかったというのも大きな理由のひとつ。お客さんのいない時に写真家や写真作品、そしてもちろん写真集について非常に多くのお話をお聞きすることができ本当にありがたい時間となりました。

なお、私が蒼穹舎に展示の申し込みをしたのは前年の3月。夏ごろには翌年のスケジュールが埋まるくらいのペースらしいので、ちょっと長期的に考える必要がある。
サイト上でレンタルの旨は記載されていないが、蒼穹舎で展示をしてみたい方はギャラリーに直接お問い合わせください。作品のチェックもあると思いますので、ある程度撮りためた写真が必要かと思います。

写真のセレクト

今回、写真のセレクトはちょっとだけ考えてみた。
前回が撮りためた写真をカッコいい順に並べて上から50枚を選んだとするならば(実際は違いますが当たらずとも遠からずの例えで)、今回は全体をある規則で揃えた感じに。

蒼穹舎の大田さんからもらったヒント「奥行きと視線」と、高梨豊さんの写真集・地名論のコピー「ピーカン(晴天)・順光・湿度なし」が選別のコアに。
前回は道が中心に来る写真が最初と最後の2枚しか無かったのだが、今回は地理的な面から道の写真が多いのを逆手に取ってそれらを中心に。

それゆえいい写真であっても外すことになったのだけれど、ここで外れた写真は行き場が全く無くなってしまうためちょっと葛藤が。
セレクトの評判は良かった(…ようだ?)けれど、その選び方が正しいかどうかなんて自分自身でも答えなんて無いし、一点一点の強度(と言うか派手さとでも言うべきか)が前回より足りないのでそうなった面も。

ただ、あまりにルールが先行して撮影の時点でこう撮ろうという意識が出過ぎると、なぜ自分が写真を撮るのかの本末が転倒してしまう。まず完成形の思惑があって、という撮り方は今後もすることは無いだろう。
あくまで、上がった写真を最終的に選ぶ段階においてのお話し。

ダイレクトメール作成記

写真展案内のダイレクトメール(DM)をゼロから作って非常にいい経験になった。ギャラリーに写真だけ渡してお願いすることも可能だったのだけれど、写真集も含め印刷というものに興味はあるけど知識も経験も無い。
ならば多少失敗しても…と、自分でデータ作成から入稿までをやってみることに。

WEB上でデータの入稿から注文まで全て完結できるネット通販の印刷会社は多くあり、どこを選んでいいか非常に迷う。結局決めかねて、以前zineを見せてもらったことのある方のサイトに、使っている印刷会社名があったのでそこに便乗した次第。

入稿方式はAdobeのIllustratorやPhotoshopに対応しているところがほとんどなので、あとは選べる紙の種類や納期と価格、入稿マニュアルの親切さ等々で見て行けば大きな間違いは無さそうな印象です。
私が選んだのは以下の業者さん。会期中にハッキング被害にあわれたようで…問題無いとは思うけど一応参考程度に。

photoshopでダイレクトメール作成中の図

自身でデザインソフトを使えないなら素直にギャラリーに依頼した方が吉。
自分で作る場合でも、地図やギャラリーのロゴなどはデータをもらった方が確実ですので相談してみると良いかと。

右画像は私が作成していた途中経過のキャプチャ(クリックで拡大表示)。ゼロから地図も料金別納郵便の丸も書きましたが、トレースをしても結構な労力が必要でした(photoshop初心者+αレベル)。

写真の収まりと情報の配置をどうするか以外にも、宛名面・写真面それぞれに必要な記述が何かはしっかり確認を。「料金別納郵便」の書式にも決まりがあるので注意。
誤字脱字は恥ずかしいのでこれもしっかりチェック。タイトルの脱字や会期が間違っていたなんて目も当てられませんので(先のDMもキャプチャ時点では蒼穹舎のURLに脱字が)。

地図を通常より一回り大きくしたり、自サイト(ここ)のURLを入れたりと思い付きで自由にできたのは良かった点。「ギャラリー名 DM」「写真展 DM」などで画像検索すると、レイアウトの参考になるものが多く見つかると思います。

ちなみに私は、サテン金藤という少しいい紙を使って1000枚を注文。ギャラリーから関係先に郵送してくれる枚数というのがあるので、自分の分と合わせて作成することになります。
価格は1000枚で5000円弱(初回特典1000円引き)で、そんなに安いのかとちょっと驚き。前回のお任せDMと並べると、今回の方が圧倒的に黒が綺麗でその違いに更に驚き。
心配していた地図の線などもしっかり出て、やはり自分でやってみると勉強になるなぁ…と。

タイトル・ステートメント等の掲示物

みんながみんなWEBの情報を見て訪れるわけではないのだから、ステートメントなどは会場に掲示してくれている方が個人的には嬉しいのだが、最近は何も(タイトルすら掲示が)無いというケースも結構多かったりする。この辺は個人の考えなのでしょうけど私は掲示したい・して欲しい派。

ステートメントって何?というのは、正直私もよく判らない面が。写真の説明とはちょっと違うのだけれど、そこら辺は当記事では放置します。
私自身、ニコンサロンのポートフォリオレビューに参加した際、講師の北島敬三さんから「思ってもいないことを書くな」と言われたことが強く印象に残っている。以前私が書いた「無理矢理社会的風景と関連付けしたがっているステートメント」を覚えていて下さってそう言われたという経緯。

「私は写真を通して社会をこう見ている」みたいなちょっと知的な文章をステートメントとして書くのが写真界のお約束(慣習)なのか?と、私が勝手に思っていただけの話なのだが、「思っていることを書く」こともナカナカ難しい。
ヤレヤレ。ここにオチを書けるほどの知識も経験もありません。悪しからず。


すっかりステートメント自体の話になってしまったので物質的な方に。
一般的に掲示の方法は、市販のスチレンボード(ハレパネ・ピタパネ等々の商品)に印字した紙を貼り付ければ用は足ります。紙をそのまま壁に貼るとちょっと安っぽいので、少し奥行きがあると良いらしいです。たぶん。

タイトルなどをカッティングシートで作成したり、掲示ものも額装したりと方法は様々。写真展に行った際にそういったところも注意して見て、自分の時に真似をする・アレンジするというのが良いかと。これは写真の展示方法にも言えることですが。

掲示物のサイズは、会場や写真の大きさと相談で良さ気。自分はA4をカットしてA5にタイトルとステートメント、更に半裁のA6にプロフィール(写真関係の略歴)を貼った(右画像・クリックで拡大表示)。

自サイト(ここ)に、スマートフォンからアクセスしやすいようにQRコードも印刷してみたのだが、結果的にはまぁ…聞かんといて下さいレベルの利用数。訪問する層によっては有効だと思うのですがさてはて。

注意すべきはパネルのカット。スチレンボードは意外とまっすぐ綺麗に切れないので、切れるカッターと押さえる定規、そして丁寧な作業が必要です。端がガタガタだったり紙とボードのサイズがキッチリ合ってないと見苦しくなるので慎重に。写真やマットの仕上げが雑だと見ていて気になりますよね?それと同じようなものです。

ギャラリーで話すこと

蒼穹舎は前回の新宿ニコンとは客層というか訪れて下さる層がかなり異なり、積極的に展示を行ったり写真集を出してらっしゃる中堅の写真家の方々が多く来訪いただき、写真全般について本当に様々な話をさせていただけたのは得難い経験となりました。

私自身が写真展を見に行って作者の方に声を掛けることが皆無な人間なのだが、お声掛けいただけるとやはり嬉しい。若干の反省と非常な感謝と。

時には失礼にならない程度に、○○さんならどれを外しますか?とか、自分ならこうする・こうはしないといった点を無理矢理でも指摘いただければ…等々逆に質問したりも。来廊された方に自分から声を掛けることは無いので、お声掛けいただいてしばらく話をした後に空気を読んでという注釈が付くが。

今回も被写体の重なりについてや、××なのを外して組んでも面白いのでは?、ここからどうやって壊してゆくか等々、自分では全く気付かなかった見方・考え方に触れることが出来たりで、逆質問にお付き合いいただいた皆様には本当に感謝です。

なお、展示を見に行って何か話したいけど何を話したらいいのか、変なこと聞いたら失礼じゃないのか…などと悩むなら、撮影の時に意識していることとか当たり障りの無いところからで良いのではなかろうか。

作者がめちゃめちゃフレンドリーな人だったり、逆に会話が全く繋がらないこともあるかも知れないが、考えも性格も在廊意図も千差万別なのだから、訪問する側からしたら若干空気を読むくらいでさほど気に病むことではないかと。

私個人としては、カメラだろうがフイルムや暗室の技術的なことだろうが、多少横道に逸れようが何を聞かれても出来るだけきちんと答えるようにしている…つもりです。ですよ。

撮ったら撮っただけ

「Homeward」の展示ために撮影したのは、フイルムの6×7サイズで160本少々。フイルム1本で10枚撮れるので1600枚ほどから40枚を選んだことになる。…なんて書くと酷い低打率と思えてくるのが何とも。

前回の展示の撮影本数は実質400本ほど。実際は650本くらい撮っているのだが、初期はグダグダで展示に使ったものも1枚程度なので探し物期間として除外。
金村修さんのワークショップに参加させていただいてから格段に撮影枚数が増えたことと、ニコンサロンの選考に落ちてる間にもどんどん増えていた側面があります。

こんなに撮ったから多いとかこれだけだと少ないなんて基準は無いし、何本撮ったから写真展が出来るってモノでもないけど、撮っただけいいものが増えて行くのだから十二分に落とせるようになってから選ぼうとは思っている。
もう少し撮った方が良かったかとも思ったけど、その分落とすものも増える=先にも書いた「行き場の無い写真」が出てしまう。その辺の困り具合はどうしたら良いものか…と、いまだに逡巡中。

余談:写真集立ち読みの成果

坂口トモユキ「HOME」、富山義則・熊谷聖司「Time after time / Time for time」、森山大道「宅野」

ギャラリーと写真集売り場が併設されている蒼穹舎。お客さんのいない時には適時、様々な写真集を拝見させていただいた。

終わり間際に購入した写真集は坂口トモユキ氏「HOME」(2007年/蒼穹舎)と、富山義則・熊谷聖司両氏共著「Time after time / Time for time」(2016年/マルクマ本店)の二冊。
最近はあまりに自分の写真と近しいものを購入しても…という思いもあって、「すこし離れたカッコいいもの」が基準だったりする。

が、購入した直後に代表の大田さんから著名な写真家の初期作品の魅力というお話を、各々写真集を見ながらお聞きする機会があり、後日森山大道氏の「宅野」(2007年/蒼穹舎 絶版)を古書で購入。森山氏の写真集を「有名だから買っておこうか」ではなく、欲しくて買ったのは初めてのことだったり。
「水の夢」(1999年/蒼穹舎 絶版)と非常に迷ったけれど、森山大道=黒・荒れ、大サイズタイポという定番とは異なる装丁のカッコ良さも後押し(上写真・クリックで拡大表示)。

その他、石内都「tokyo bay blues 1982-1984」(2010年/蒼穹舎)など、著名な作家の過去の作品を再構成・再評価しようという写真集のいくつかも近日中に確実に買ってしまうであろうというヒット具合。
写真の好みなんて人それぞれではありますが、教えていただいたカッコ良さのお裾分け。ご興味がありましたら。

写真展をやる側見る側のよしなしごと

芳名帳の名前

今回の展示の芳名帳周り

写真展に行くとほぼ必ず、名前を書く芳名帳というものが置いてある。
今回の芳名帳は、バインダー式の左右にしっかり開くマルアイのゲストブックに新調。追加用紙がちょっと高いのがネックだけど、紙質も良いし当面これを使うことになりそう。
探してみると、結婚式用とか派手で重厚なのは多いけどシンプルなのは意外と少ない。

で、みなさん芳名帳に名前書きますか?自分はかつて、写真展を見ても名前を書かない派だった。名前を書くようになったのは写真に戻って来てのここ数年。
それまで書かなかった理由は、自分のような無名の人間が書いたところで意味が無いだろうという、ちょっとヒネた考えからだったような。

写真展をする側になって改めて、芳名帳には名前を書いて欲しいなぁと思う。
名前の数が多いからいいワケではないし数を競うものでもないが、写真展をやる側からすると多くの方が書いてくださると嬉しく思うという単純な理由だ。

写真展を見る側からは、芳名帳に名前の他に住所も書いておくとその作者の次回展示の案内状が送られて来るのが一般的。住所を書くなら郵便番号まで書いてあげると、案内状発送前にひっそりと喜ばれます。数も多いと各々郵便番号を調べるのも結構大変なので。
また、丁寧な作者の方は会期終了後に来場に対しての御礼状を送ったりするらしい。すみません…私は御礼状送ってません…

しかし、芳名帳の住所氏名ってのも個人情報のひとつである。
個人情報保護の観点からか、ニコンサロンでは1年くらい前から作者が不在の際には芳名帳を置かず、名前カードに記入して小さな箱に入れる方法を採っている。
私もそれに名前を書くことが多々あるが、これは作者側にとっても味気ないだろうなぁ…と。

私の前回の展示で、いきなり芳名帳をめくって誰が来てるのかを見始めた方があった。さすがに控えていただくように言ったけど、そういったケースが目に付いて先の名前カードになってしまったのかと思ったり。大企業なので個人情報等に神経質にならざるを得ないのかも知れません。
正直、誰が来てるのか興味本位で見たい気持ちは解らなくはないけれど、そういった行為は控えるようにしたいものです。

在廊の立ち位置に悩む

メーカー系や画廊系のギャラリーでは、芳名帳の記帳台を兼ねた小さなカウンターのような場所が用意されていることが多く、作者は基本的にそこに居れば問題ない空気なのだか、自主ギャラリーでは何も無いか中央に椅子を置いている所が多い印象。

蒼穹舎も、作者在廊時は写真集売り場寄りの角にパイプ椅子を出して座っているケースが多い。ギャラリーは横長で、狭くはないが広くもないサイズなので、訪問して下さっている方が見られてると感じるのは避けねばと端から思ってはいた。

お客さんが入って来たら椅子から立って、こんにちはとお声掛けするか目礼するかして、そのまま突っ立っていると芳名帳のすぐ脇なので名前を書き辛い距離。写真集売り場に引っ込むのも失礼だ。
挙動不審にならないように対角線に写真を見る邪魔にならないように、かつ、お客様のことは監視してませんよと壁面の自分の写真を注視する謎のアピール。会期終わり頃には、最後の角周辺(当記事の扉画像のところ)の写真を見るルーティーンが出来そうになるほどに。
それでいて、声を掛けるタイミングを測ってると思われる方にはちょっと近づいてみたりと。

狭いギャラリーで作者一人訪問者一人というのは、私自身が展示を見る側に立った際にも苦手な空気の時がある。かと言ってどうすれというのかって話。意外とどうでもいいようなそうでもないような。また特にオチは無い。自分なりには頑張ったつもりですが(笑

展示の重箱の隅を見る

写真展を見る時に、自分ならばと思って見るというのはよく言われることでもある。
俺ならこのカット入れんわーとか、これとこれの並び順もっと離せばいいのにとか、この額は無いでしょ…等々、申し訳ありませんが展示を見ながら気になった時は声に出さない突っ込みはしてますし、自分にとっても有効な気がします。…声に出さないでするんですよ(非常に大事なことなので二度

銀塩かデジタルかを見分ける意味はほぼ無いが、ついつい気になって観察してしまう。全体に整い過ぎてるからデジタル…かなぁ?とか。正直、見分けつかないですよね。粒子っぽいノイズを当てるのは茶飯事だし、フイルム撮影→スキャンしてインクジェットとか、デジタル撮影→デジタルネガで銀塩プリントといったハイブリッド式も多い。
インクジェット用の高級紙には表面のテクスチャが非常に綺麗なものもあって、高精細な半光沢バライタなどはちょっとカラーもデジタルもいいじゃないかと気持ちが傾くくらいだ。

展示風景のアップ@蒼穹舎

額周りも結構よく注視しています。定番のニールセンが多いけど、レンタルなのか特注なのか綺麗な木製フレームとかも時々。
フレームの太さや色、細身か太めか、黒⇔銀だったら?など。額の深さによる上側の影の落ち具合も結構気になる。
照明もギャラリーによって様々なので、天井の蛍光灯の壁から遠い側に、くまなくお手製の反射板が付けれらているのを発見して「おお!」と思ったり(新宿pg)。

額と額との距離は、握りこぶしのグーの幅がだいたい10cm、手を一杯に開いたパーの親指の先から小指の先までがざっくり20cm。それで見当を付けたりも。

最近は額装でもガラス(アクリル)無しが流行りらしい。私も2回ともガラス無しのマット無し。ガラスは反射が嫌いなのと、直接見てもらう方がよく見えるだろうという単純な理由で付けていない。反射が少ないガラスというのもあるけれど、レンタルでは見たことが無いような。買うと当然すごく高い。

マットはありだと写真が落ち着いてしまうし、額のサイズがマット分だけ大きくなって展示できる枚数も減る。現実問題としてマット屋さんに依頼するとコストも相当なので、同じサイズでプリントして展示で使い回ししている方も多いらしい。
窓の四隅の切り過ぎがあると、ご自身で切ってるのかなと思ったり。マットの表面のテクスチャもよくよく見ると時々高そうなのがあります。

印画紙貼りっ放しなら、虫ピン・ダルマピンなど何で写真を留めてるか。無印製「針が細い画鋲」というのがあって、東京綜合の卒展でも見たけど右画像のように細身でクリアという作りは他にないので非常に良さ気な印象でした。

アートっぽい大サイズのアクリル裏打ち?+浮かせなんかはどういう方法なのかと、裏側を浮いてる隙間から覗いてみたくなる。つかこれ、展示終わったら保管どうするんだろう?なんて余計な心配をすることも多々。

自身で展示する際に生かすという意図が無いワケではないけれど、展示も見る所がたくさんあると面白いという単純な興味から見てるような気が。ただ、あまり重箱の隅をほじくりまわすと、いざ自分の時にスキルが付いて来ずに首が回らなくなる恐れアリ。
ギャラリーの設備や照明なども気にして見ると、自分がどこで展示をするかを決める際のヒントにもなりそうです。もちろん、写真のナカミやプリントとか基本的なところを一番見てるハズなんですが…

残念なケース

書こうかどうしようかと迷ったけれど、展示周りの残念なケースも幾つか挙げてしまいます。

私は写真関係の人との交遊はほぼ皆無なのだが、それでも稀に耳にするのが展示に誰々が来なかったという恨み節。正直聞きたくない。
見に行きたいと思っても都合が付かず行けないケースなんて山ほどあるし、行けなくて申し訳なく思うことだってある。その人の展示を見に行ったのに自分の展示に来なかったとか、そもそも何の為に写真をやっているのかってな話だし。気持ちは判らなくはないしそう思ってしまうのも人の性。ただそれでも、口に出すのはどうかと。

もうひとつ。
以前展示を見に行ったら作者と知人の方が話し込んでいて、どこどこのギャラリーはダメだ最近の写真評論家は云々と、平たく言えば悪口のオンパレードで辟易したことが。
誰かの写真や展示が良くなかったとか、何かに対しての意見などは会話として当然あるものだが、面識の無い人物(私)が入って来た時点でそういった話題は一旦止めるのが当たり前のマナーではなかろうか。それを言っていたのは作者ではなく知人の方だったのが不幸中の僅かな幸いでしたが、何にしても非常にイヤな気分に。


もちろん、それぞれ自戒を込めて。

自分が嫌だなと思ったことを自分の展示の際に避けるようにすればいいし、いいなと思ったことは取り入れればいい。そういった部分も含め、写真展を見て歩いています。

最後の余談

全てが余談みたいな記事ですが最後の余談。

写真展のタイトル「Homeward」はサイモン&ガーファンクルの「Homeward Bound」から取ったのだが、当然歌と写真には何の関係も無い。全く何も意味が無いとつまらないけど、本当の意味なんて自分だけ判っていればいいと思っている。

私的な面で言えば、毎度毎度何も写らないことを確認するために写真を撮っている節があります。ならば前回も今回もいい写真とタイトルで(←自画自賛かよ

展示のアーカイブページはできるだけ早く作成しようと思いつつ、改めて写真展のご来場とこのあり得ない長さの無駄話へのお付き合いに御礼を申し上げる次第です。

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