この暗室「補助」用品がすごい!

タイトルは「この暗室用品がすごい!」ではなく「この暗室”補助”用品がすごい!」です。もちろんパクリと言うか、パロディと言うか…。
暗室用品自体は、引き伸ばし機はともかくイーゼルやピントルーペなどはある程度定番が決まっていますので(近々まとめてみます)、「実際に使ってみて良かった」「こういう便利なモノがありますよ」といった周辺の記事になります。

補助用品と言っても写真用に販売されている製品ではなく、ごく一般的なものを使って自宅暗室を少しでも快適にしようというもの。
紹介しているモノは全て私自身が購入して現在も使用していますが、その商品がベストということではありません。自宅暗室は千差万別。ご自身の環境に合った小物選びの一助になれば幸いです。

曲尺(かねじゃく)

かねじゃくと言われても「?」という感じでしょうけど、大工道具のL字型の物差しです。
イーゼルの羽根に短辺側を沿わせて投影した被写体の垂直を確認し、イーゼルを傾けてトリミングの確認に使用しています。文字では判り辛いと思いますが、使い方はこの投稿のメイン画像を見ていただければ。
引き伸ばしサイズに依りますが、大四つ切程度のプリントなら長辺15cm程度のものが扱いやすい。イーゼルの直角確認にも使えます。
なお、被写体で垂直を見る部分は窓枠がベスト。電柱などは元々曲がっている場合があります。垂直が出ていなくてもいい写真はありますが、曲がっていると何か嫌な感じになることも。街撮りの多い人にはホントおススメ!

パーマセルテープ

有名な用品ですが、端的に言えば黒や白の粘着式紙テープ。シュアーテープとも言うらしい。テープ跡が残らず手でも簡単にちぎれ、それでいてしっかり止まる優れもの。
自宅暗室の光線漏れのカバーから、イーゼルの羽根の直角を固定したりピントルーペの視度調整固定などなど。幅広のものは価格がやや高めですが、黒の細いタイプ・太イタイプの2種類を持っておくと便利です。

1畳用ホットカーペット

冬場の暗室作業で、エアコン暖房だけでの液温保持というのはナカナカ困難。そこで、現像・停止・定着のバットの下に1畳用の小さなホットカーペットを広げ、その上に新聞紙を敷いてバットを置いて作業しています。
特に高価なものは必要無く、簡単な温度調節機能があれば十分。20℃きっかりにこだわるならこまめな調節が必要ですが、私はズボラなのでその日その日の気温に合わせておおよその温度管理でプリントしてます。
夏場の冷却には限界がありますが、暖める方は意外と簡単。低過ぎる液温は黒の締まりに確実に影響が出ますので要注意。

ステップチェアー

あったら便利なステップチェアー、踏み台です。自宅暗室の作業環境に依るのですが、バットを床に置いてプリントする場合、現像~定着の工程を床に座ってやっているとあっと言う間に腰痛になります(経験者)。
そこで、バットの前に踏み台や低いイスを置いて作業すると格段に楽に。また、以前書いた乾燥棚に印画紙を置く場合にも活躍中。もちろん天井の電球を換える時などにも…
選び方にコツはありませんが、脚の滑り止め+床の傷防止があるか、使わない時にコンパクトになるかと言ったところを注意すれば良いと思います。
掲載商品の脚には滑り止めがありませんので、ゴムシートを強力両面テープで張り付けて使用しています。若干滑りやすいので、金属製で座面がゴムマット等の方がいいかも。

折り畳み式踏み台

長く1つ前のステップチェアーを椅子代わりにしていたのだが、乾燥棚に印画紙を置く為に水洗後にイチイチ踏み台を持って行って作業して戻してというのがかなり面倒。
広くもない部屋なので、コンパクトな踏み台をもう一つ調達したいと思って検討・購入したもの。
踏み台としてはやや物足りないが、本体は厚手のプラスチック製でしっかりした作り。折り畳んでおけば無いも同然?の邪魔にならなさで、脚下には傷防止のラバーが貼られており実用には十二分。カラーやサイズも様々なものがあり安価なのも嬉しい。

ポリ手袋

バライタの印画紙も、大四つ切くらいまでならピンセット(トング)1本でバットからバットへの移動が出来ますが、小全紙・大全紙等大きなサイズになると手でもう一方の角をつまんで移動しないと印画紙の折れ等が発生します。
素手で作業すると手荒れや印画紙汚染の原因になりますので、緩めのポリ手袋が必須。緩めがいいのは、現像液でつまむものと以降の酸性液でつまむものを暗室内でスムーズに交換するため。共用してしまうとこれも印画紙の汚染につながります。大伸ばしの際にはぜひご用意を。

コンセント中間スイッチ

何用かと言えばセーフライトのコンセントに咬ませます。汎用のセーフライトは、点灯・消灯をするのにコンセントの抜き差しをしなくてはいけなくて意外なほどに面倒。
この中間スイッチを咬ませてから作業開始・終了時はもとより、小休止の際などの消灯など非常に便利になった。小さなことですけど細かなストレスを減らせばいいプリントにつながる…かも?
延長コード一体型や複数口など様々なタイプがあるので、用途に合わせて選ぶと良いと思います。

ズボンプレッサー

バライタ印画紙のフラットニングに使えるズボンプレッサー。ドライマウントプレスを導入するよりコスト面で格段に手軽。
ズボンプレッサーは縦型が主流なので、平置きで使えるのは1モデルくらいしか見当たらない。
半切(14×17インチ)2枚を同時にプレス出来るサイズで、結構大きなものですが普段は立てておけばさほど邪魔にもなりません。
「バライタ印画紙の乾燥とフラットニング」の記事にも詳細を記載しています。

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